Company
企業解説 2026/05/28
Helion Energy 徹底解説
タービンを使わず電気を直接取り出す——独自路線で10億ドル超を集めたHelion。その大胆な賭けを読み解く。
FRCとパルス方式
HelionはFRC(磁場反転配位)のプラズマを両側から高速で衝突・圧縮する、パルス型の方式を採る。多くの企業が熱を取り出して蒸気タービンを回すのに対し、Helionはプラズマの膨張で生じる磁場変化から直接電気を取り出すことを狙う。実現すれば発電効率と装置の簡素さで優位に立てる。
Polaris と Orion
第7世代の試作機Polarisは1億℃級のプラズマを達成。2025年7月には、ワシントン州マラガで初の商用炉Orionの建設に着手した。研究から建設フェーズへ移行しつつある数少ない企業の一つだ。
MicrosoftとのPPA
Helionは2023年、Microsoftと電力購入契約(PPA)を締結して話題を呼んだ。「2028年までに発電開始」という野心的な目標を掲げ、核融合が初めて「いつ・誰に電気を売るか」を具体的に語った事例となった。
論点とリスク
主流のトカマクとは異なる物理に賭けるため、スケール時の挙動には未知が多い。掲げる時間軸も極めて攻めている。だがその大胆さこそがHelionの魅力であり、成功すれば核融合の常識を塗り替える。
出典: Helion発表, Microsoft, Fusion Industry Association, 報道をもとに編集部作成。数値は2025年時点の概算。
→ Database で各社と比較する