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企業解説 2026/05/25
TAE Technologies 徹底解説
「中性子を出さない核融合」という最難関に挑み続けるTAE。四半世紀の蓄積と独自路線を読み解く。
p-¹¹B という野心
多くの企業が重水素と三重水素(D-T)を燃料にする中、TAEは水素とホウ素11(p-¹¹B)という先進燃料を最終目標に掲げる。p-¹¹Bは反応でほとんど中性子を出さないため、装置の放射化が小さく、保守や立地で有利になりうる。ただし必要なプラズマ温度はD-Tの数十倍——10億℃級が求められる、極めて高いハードルだ。
FRCと『ビーム駆動』
TAEはFRC(磁場反転配位)に中性粒子ビームを撃ち込んでプラズマを安定化・加熱する独自方式を磨いてきた。1998年創業という長い歴史の中で、世代ごとに装置を更新し、プラズマの安定時間と温度を着実に伸ばしてきた。
『Norm』と新世代機
2025年4月、TAEは小型機Normでの成果をNature Communicationsに発表。より小さく単純な装置で性能を出せることを示し、商用化に向けた設計の現実味を高めた。次世代機ではさらなる高温・高安定を目指す。
事業としての強みとリスク
深い特許ポートフォリオと長年の実績、そして核融合技術を医療(粒子線がん治療)や蓄電に応用するスピンオフ事業が、TAEの資金面を支える。一方で、p-¹¹Bという最難関に賭けるぶん、技術的ゴールは遠い。だが成功すれば、最もクリーンな核融合の一つになる。
出典: TAE発表, Nature Communications(2025/4), Fusion Industry Association, 報道をもとに編集部作成。数値は2025年時点の概算。
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