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Explainer 2026/05/18

核融合は本当に安全か——原子力との違い

「核」とつくと不安に感じる人も多い。核融合(fusion)は、現在の原子力発電(核分裂・fission)と何が違うのか。安全性と環境影響を整理する。

暴走しない

核分裂は連鎖反応で進むため、制御を誤ると反応が加速する危険がある。一方、核融合は反応を起こすこと自体が難しく、条件が崩れれば反応はすぐ止まる。原理的に「暴走(メルトダウン)」が起きないのが大きな違いだ。炉内に存在する燃料もごくわずかで、大規模な事故につながりにくい。

廃棄物の性質が違う

核分裂は、数万年管理が必要な高レベル放射性廃棄物を生む。核融合はこうした長寿命の核廃棄物を直接は生成しない。ただし、D-T反応では発生する中性子で炉の構造材が放射化する。これは比較的短寿命(数十〜百年程度)で、低放射化材料の開発で影響をさらに抑える研究が進む。p-¹¹Bのような中性子をほとんど出さない燃料なら、放射化はさらに小さくなる。

CO2を出さない

核融合は発電時にCO2を排出しない。燃料の重水素は海水から、三重水素は炉内で増殖でき、資源制約も小さい。脱炭素のベースロード電源としての期待が大きい理由だ。

課題は『トリチウム』の扱い

D-T方式で使う三重水素(トリチウム)は放射性物質であり、その安全な取り扱い・閉じ込め・増殖が実用化の重要な技術課題になる。安全性で優位とはいえ、無視できる存在ではなく、適切な管理が前提になる。

出典: IAEA, ITER, QST の一般向け解説をもとに編集部作成。

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