用語
用語集 2026/06/20
Q値(エネルギー利得)とは——核融合の“もうけ”を測る指標
Q値は、核融合反応で「投入したエネルギー」に対して「取り出せたエネルギー」が何倍かを示す指標だ。核融合が“発電”として成立するかを測る、もっとも基本的なものさしである。
Q=1 は科学的損益分岐点
Q=1は、投入と出力が釣り合う「科学的ブレークイーブン」。これを超えると、反応そのものはエネルギー的に“黒字”になる。2022年に米国NIFがレーザー方式で初めてQ>1(投入レーザーエネルギー比)を達成し、大きなニュースになった。
発電にはもっと大きなQが要る
ただしQ=1ではまだ発電所にならない。装置全体の電力(加熱・磁石・冷却など)まで含めて黒字にするには、一般にQが数十以上必要とされる。ITERは核融合出力500MW/加熱入力50MWでQ=10を目標に掲げている。商用炉はさらに高いQと連続運転が前提だ。
“どのエネルギーで割るか”に注意
Q値は「レーザーに当てたエネルギー比」なのか「壁のコンセント電力比」なのかで意味が大きく変わる。ニュースを読むときは、何を分母にしたQなのかを確認することが重要だ。
出典: ITER機構、LLNL/NIF発表をもとに編集部作成。
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