技術解説
技術解説 2026/06/21
トカマクとは——核融合の本命方式をやさしく解説
トカマクは、ドーナツ(トーラス)状の容器の中で、強力な磁場を使って超高温のプラズマを閉じ込める核融合方式だ。世界でもっとも研究が進み、ITERや多くのスタートアップが採用する“本命”でもある。
仕組み——磁力線のかごでプラズマを浮かせる
核融合を起こすには、燃料を1億℃以上に加熱してプラズマ状態にする必要がある。これほど高温のガスは容器の壁に触れると冷えてしまうため、壁に触れさせずに閉じ込めなければならない。トカマクは、ドーナツ方向(トロイダル)の磁場と、プラズマ自身に電流を流して作る磁場(ポロイダル)を組み合わせ、らせん状の“磁力線のかご”を作ってプラズマを中空に浮かべる。
長所——実績と完成度
数十年にわたる研究で、プラズマの振る舞いに関する知見と運転実績が圧倒的に蓄積されている。日本のJT-60、欧州のJET、そして建設中のITERもトカマクだ。物理的な見通しが立てやすく、商用化への“最短距離”と見なされている。
課題——定常運転とディスラプション
プラズマに電流を流し続ける必要があり、長時間の定常運転が難しい。また、閉じ込めが突然崩れる「ディスラプション」が装置に大きな負荷を与える。これらを克服するため、高温超電導(HTS)磁石で強磁場・小型化を狙う動き(CFSなど)が活発だ。
出典: ITER機構、QST、各種公開資料をもとに編集部作成。
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